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2007年10月 アーカイブ

2007年10月04日

「うんち」でわかる腸の健康

あなたのお通じは、何日に一度ありますか?

西洋医学では、2~3日に一度の割合でもお通じがあって、本人に不快感がなければ
便秘とは言いません。

食べたものが「うんち」として、からだの外に排出されるまでには、24~48時間かかるといわれています。(できれば食べたら24時間以内に排出されるのが理想)

ということは、朝に出てくる「うんち」は2日前の昼から、前日の朝までに食べたものということになります。

とうもろこしやゴマなど消化されにくいものや、イカスミなど色の強いものを食べると、「あのとき食べたものが、今出てきた」とわかります。トイレで注意してみると、自分の消化時間を知る目安になりますよ。

うんちも、ただ出せばよいというわけではなく、「理想的なうんち」というのがあります。毎日お通じがあっても、腸の動きが鈍っていて、知らず知らずのうちに、便秘になっている場合もあり得るのです。

便秘が引き起こすのは、肌が荒れる、お腹が張るといった不快症状ばかりではありません。「たかが便秘」と放っておくと重大な病気を引き起こす可能性だってあります。

「うんち」は腸の健康を教えてくれるサイン。

まずは、自分の便に注目して、次の5つの項目をチェックしてみてください。

(1)排便の間隔が3日以上あく
(2)以前に比べて、便の量が減っている
(3)水分の少ない硬い便が出る
(4)排便するのに時間がかかる
(5)残便感や腹部に張った感じが残る

消化不良やストレスによる一時的な便秘というのもありますが、こうした症状が長く続く場合は、慢性的な便秘症状に陥っていると言えるでしょう。

2007年10月05日

それは隠れ便秘かもしれない

「毎日出ているから便秘じゃない」

そう思っている人のほうが、実は危険だったりします。

明らかに出なくて、不快症状の自覚がある場合は、便秘薬を飲んだり、食事を変えてみたり、サプリメントを服用したりと、さまざまな改善方法を試すでしょう。

でも、「快便」とはいえなくても、なんとかお通じがあると、対処が遅れてしまうもの。知らず知らずのうちに腸の中に便を溜め込んでしまい、ある日思わぬ不調に悩むいるケースも少なくないのです。

「宿便(しゅくべん)」という言葉を聞いたことがありますか?

これは文字通り、腸の中に「宿っている便」で、残留便や滞留便とも呼ばれ、誰にでもあるもの。もちろん、毎日お通じがある人にも、です。

腸の内側には、絨毛(じゅうもう)と呼ばれる敷物のじゅうたんの毛のような突起物が密生しています。

これは、私たちの体内に栄養分を取り込む大事な役割を果たす部分。その一方で、吸収しきれない過剰な食べカスや体に不要な毒素が、この絨毛の間に引っかかり、腸内の残留物となってしまうのです。

毎日腸を使っていれば、古い水道管に水垢が溜まるように、「宿便」は避けることができません。

腸壁をおそうじし、「宿便」を取り除くにはコンニャクや玄米食などが有効といわれますが、何よりも大事なのは「腹八分目」の食生活を心がけること。なるべく、腸内に吸収されない食べカスを残さないためです。

「宿便」は長い間溜め込むとヘドロ状になり、腸の機能を低下させる原因となります。便秘を予防するために、ちょっとばかり「宿便」のおそうじも意識してみるといいかもしれませんね。

2007年10月06日

「快便」って、どういうこと?

排便回数が少なかったり、出ても硬かったり、量が少なかったり・・・。

便秘の症状というのは、なんとなくわかると思うのですが、
では、健康的な排便とはどういうものなのでしょう?

俗にいう「快便」とは、その字の通り、出た後に「あ~スッキリ!」と感じる排便のこと。具体的には、次のような便が「理想的なうんち」と言えます。

・便の量・・・バナナ2本分くらい
・便の色・・・黄土色(黄色味が強い黄褐色)
・便の形・・・25~30センチの小さめのバナナ状
・水分量・・・70~80%含まれるので表面がなめらかで、少しいきめばツルリと出る
・におい・・・少ない

こうした便が出ていれば、消化・吸収・排泄がスムーズに行なわれている「健康的な胃腸」だと安心できます。

排便をした後、すぐに流してしまわずに、ちょっと観察する習慣をつけてみるとよいですね。

特に注目したいのは「便の色」と「便の形」です。

「こげ茶色」で臭いの強いうんちをしている人、形がコロコロしていたり、肛門での切れが悪いベチャッとしていたりするうんちをしている人は、腸に負担のかかる食生活をしている可能性があります。

野菜が少なく肉食に偏った食生活をしていると、消化・吸収に時間がかります。すると、腸内に便が長くとどまって、悪玉菌に冒された「快便」とはほど遠いうんちがつくられてしまうのです。

こうした人は、たとえ毎日排泄があっても、便秘予備軍といえます。早めに食生活を見直して、腸の動きをスムーズにしてあげてくださいね。

2007年10月07日

「下痢」にも要注意!

「下痢」は「便秘」と対極にあるように考えるかもしれません。でも、腸の機能の低下という面からいえば、「便秘」と似た部分もあります。

実際、「下痢」と「便秘」を繰り返すタイプの便秘症状もあるので、そうした場合は、様子を見て、適切な改善方法を探る必要があるでしょう。

下痢には、一時的なものと慢性的なものがあります。

2~3日で症状が改善されたのであれば、水分の取りすぎや腸が疲れているだけなので、特に心配はいりません。

でも、慢性的に下痢の症状があり、良くなったり悪くなったりという場合は、ストレス性の腸炎が考えられます。

いわゆる「過敏性腸症候群」と呼ばれるものがそれ。

心身がストレスにさらされると、交感神経が緊張します。そうなると体温が下がって、排出のために必要な腸のぜん動運動が乱れ、便秘となります。この場合、便秘は、からだに無理がかかっていることの表れとも言えます。

便秘が続いた後に、下痢が起こるのは、実はからだがラクな状態に戻ろうとする好転反応。

「下痢」という形で腸が動き出し、便秘が解消されると、体温が上がり始めます。つまり、副交感神経が優位になり、からだがリラックス状態になるということ。

だから、お腹が痛いしトイレが近くなって辛いからと、下痢を無理に止めないほうがいいという、専門家の意見もあります。

薬を飲んだら一時的に止まっても、また便秘を引き起こし、同じことの繰り返しとなります。からだにもともと備わっている「自然治癒力」はスゴイもの。腸の調子を治すためには、むしろ「下痢」は歓迎すべき状態と言えるかもしれませんよ。

2007年10月09日

「ガマン」しやすい

便秘の悩みというと、男性よりも圧倒的に女性のほうが多いはず。
あなたのまわりを見回してみても、便秘に悩んでいる人は案外多いのではないでしょうか。 

最近ある調査では、女性の3割は便秘薬に頼らなければ出ない便秘症だという報告もあるほどです。

ではなぜ、女性に便秘が多いのでしょう?

「朝、慌しくてトイレにゆっくり行く時間がなかった」
「外出先では落ち着かないから、家に帰ってからゆっくりしよう」

なんとなく便意を感じているのに、生活スタイルを変えられなかったり、羞恥心が先に立ったりして、その場はグッと我慢してしまう……あなたには、そんな経験がありませんか?

実は、この「ちょっとした我慢」こそ、便秘への第一歩。

排便のメカニズムを知れば、なぜ我慢をしたらいけないかは明白です。

うんちが肛門の直前にある直腸まで降りてくると、脳に「うんちを出したい」という便意のシグナルが送られます。

このタイミングでトイレに行けば、少しいきむだけでスルリとうんちを出すことができ、「快便」となります。でも、我慢をしてしまうと、便意のシグナルはスーッと消えてしまい、降りてきた便だけが取り残されることになります。

しかも怖いことに、我慢を繰り返すことによって、便意のシグナルを察知することに、脳が鈍感になってしまうのです!

直腸に便があっても、トイレに行きたいと感じなくなる……これが便秘の始まり。

特に女性は、排便に対する「羞恥心」が強く、いつでもどこでも便意のシグナルに従えない場合があるでしょう。

でも、からだの声をきちんと聞かないと、後でひどく苦しむ結果となります。後悔先に立たずとならないように、我慢の習慣は禁物です。

2007年10月11日

からだの特徴的構造

女性と男性のからだを比べたとき、排便に関して「不利」な条件がいくつかあります。

まず第一に、一般的に女性のほうが筋力が弱いため、腹筋や括約筋が弱い場合が多いことが挙げられます。

便を押し出すためにお腹が力に入らなかったり、最後までいきみきれなかったりするために、便秘がちになってしまうのです。

筋力の弱さに加えて、骨盤の広さも「便秘」を引き起こす誘因のひとつと言えます。

男性と女性の後ろ姿を比べると、女性のほうが腰周辺に丸みを帯びているはず。これは「出産」に対応するためには望ましいことであり、「女らしさ」の象徴でもあるのですが、胃腸にとっては必ずしも良いことばかりではありません。

運動不足や姿勢の悪さなどが手伝って、内蔵周辺の筋力が衰えると、もともと広めの骨盤がさらに押し広げられてしまいます。

すると、本来なら骨盤の上のラインまでに位置する胃を筋肉で支えることができなくなり、下に落ち込んでしまいます。これが、いわゆる下腹ぽっこりの「胃下垂」状態。

胃下垂になれば、当然その下にある腸も圧迫されて、骨盤内にまで入ってきます。骨盤内に落ち込んだ腸は、正常な位置にある腸に比べて曲がりの度合いがきつくなり、便もスムーズに移動しにくくなってしまうのです。

便の滞留時間が長くなることは、すなわち「便秘」。

こうした事態を招かないためには、日頃から腹筋を鍛えたり、正しい姿勢でウォーキングしたりするなど、からだのバランスを整えることを意識するとよいですね。

2007年10月13日

便秘の女性の隠れた悩み…それは「痔」です。

便秘になると、水分の少ない硬い便を出さなければならないため、自然と強くいきむことになります。ただでさえ排便時の腹圧は、立っているときの3~6倍といいます。便秘の便を出すにはさらに力がかかるわけですから、肛門の周辺がうっ血して、切れたり腫れたりする危険が。そうすると、痔になるわけです。

直接的な原因としては、便秘や下痢などの排便障害によるものですが、おおもとをたどれば、便秘を招くような食生活や運動不足など、生活習慣が大きく影響しての発症。

痔はクセになりやすいともいいます。薬にばかり頼る対処療法ではなく、自分の生活習慣を見直して、再発を防止していきたいですね。

発熱や膿みを伴う痔や脱肛した場合は、病院に行かなくてはなりませんが、そのほかの痔なら、自宅でセルフケアができます。

以下を参考にしてくださいね。

(1)肛門を温める

肛門周辺の血流を良くして、筋肉の緊張を緩めるために、湯船にゆっくり浸かると即効性があります。使い捨てカイロをタオルで巻いて、肛門に当ててもOK。

(2)肛門の筋トレ

便を押し出す「肛門括約筋」を鍛えるトレーニングをします。立った状態で、息を吸いながら3秒ほど肛門をキュッと締め、その後3秒ほど緩めるのを繰り返します。1日に5分間以上行なうと効果的。脱肛を予防できます。

(3)市販薬の力を借りる

注意点は、痔の種類によって使い分けをしたいこと。腫れのひどいいぼ痔なら、炎症を抑えるステロイド成分は入ったものを選びましょう。逆に、切れ痔の場合はステロイドの入っていないものが適しています。ステロイドには傷の治りを妨げる作用があるからです。

ただし、いずれの市販薬も1~2週間の使用にとどめ、効果がないようなら病院での診察を受けるようにしましょう。

「冷え」やすい

男性に比べて、女性に「冷え体質」の多いことが、これまた便秘に悩む女性を増やす原因となっています。

というのも、慢性便秘のほとんどは、「冷え」によって大腸の機能が低下していることから引き起こされているからです。

では、なぜ、女性のからだは冷えやすいのでしょう?

一番の原因は筋肉の量の少なさです。

体温は、筋肉が動くことによって生まれる「熱」からつくられるもの。ですから、男性よりもからだに占める筋肉の量が少ない女性は、そもそもが冷えやすい体質にあるわけです。そうした体質に運動不足が加わると、さらに筋肉からの発熱が減って、からだが冷えてしまうことになります。

また、女性は生理や妊娠、更年期などホルモンの変化が男性に比べて大きくなります。そのため、からだの機能をつかさどる自律神経が乱れやすく、冷え性になりやすいと言われます。

そのほか、冷房の効きすぎた部屋に薄着で長時間いたり、仕事や人間関係のストレスにさらされたりなど、現代女性は「冷え」を招く要素をたくさん抱えています。

食べ物も重要です。

砂糖、牛乳、酒類、合成添加物、コーヒーなどは、からだを冷やしてしまうもの。

甘いケーキが大好き、外食やお酒を飲む機会が多い、コーヒーを1日に何杯も飲むという女性は、ちょっと控えたほうがいいかもしれません。

実は、便秘だけでなく、「冷えは万病のもと」とも言えるくらい、怖い症状。

冷え性によって、低体温になることで、免疫力が一気に下がります。すると、からだ全体の機能低下を招き、病気と闘うことができなくなってしまうのです。

自分のからだを守るためにも、「便秘対策」と「冷え性改善」はワンセットで考えたいものです。

2007年10月15日

間違ったダイエット

中身はもちろんだけれど、見た目も美しくありたい…それが女性の本音でもありますよね。そんな願いを叶えてくれる、さまざまなダイエット方法が、ちまたには溢れています。
でも、ちょっと待ってください!

あなたが心惹かれたそのダイエットが、実は便秘を招く原因となっているかもしれません。

こんなダイエットはNGというものを、いくつか挙げておきます。参考にしてくださいね。

(1)食べないダイエット

手っ取り早く体重を減らすために、食事を抜いたり、極端に食べる量を減らすのは禁物。とくに朝食を抜くことは、排便のリズムを乱す大きな要因となります。

食事の量が減れば、便のもとになる「食物繊維」の摂取量も減って、便意を感じにくくなります。その結果、腸内に食べカスが長く残って、便秘となってしまうのです。

(2)ひとつの食材に頼るダイエット

生野菜や果物…それ自体は、カロリーも低く、栄養も豊富なものですが、だからと言って、まったく他のものを口にしないのは危険です。

食事はバランスが大切。からだに必要な栄養素がきちんと供給されないと、胃腸はもちろん、全身の機能低下を招きます。

また、生野菜や果物は、からだを冷やす食べ物。その意味でも、必要以上の摂取は、かえって便秘を招くことになってしまうでしょう。

(3)水抜きダイエット

「水を飲んでも太っちゃう」「むくんじゃうから」と、水分を減らすダイエットをしているなら、それは誤りです。

水で太ることはありません。ダイエット中は、食事から摂る水分量も減ってしまうもの。ですから、むしろ意識的に水を摂るようにしたほうがいいでしょう。

「良いうんち」をつくるには、たくさんの水分が必要。また、一杯の水が胃腸を刺激し、便意を起こすことにもなるのです。

2007年10月17日

女性ホルモンの影響

普段はなんでもなくても、「生理前になると便秘がちになる」という女性はいませんか?
実はこれ、女性ホルモンの分泌が影響しているのです。

「女性ホルモン」には排卵の準備を進める「卵胞ホルモン(エストロゲン)」と排卵を抑制する「黄体ホルモン(プロゲステロン)」の二種類があります。

基礎体温をつけているとわかりやすいですが、排卵が起こると女性の体は高温期に入り、「黄体ホルモン」の分泌が盛んになります。これが、だいたい生理開始の2週間くらい前にあたります。

「黄体ホルモン」が分泌されると、大腸の水分吸収が盛んになって、便に含まれる水分量が低下します。そうなると、便を押し出すぜん動運動も弱くなり、普段より便秘状態になりやすいわけです。

さらに、生理前症候群(PMS)などを併発して、心身がストレスにさらされると、便秘症状をさらに悪化させる可能性も。

生理前症候群は、ホルモンバランスが崩れることによる、自律神経の乱れが原因と言われています。便通と自律神経は深く関係しており、こころの不調も便秘症状の悪化の引き金となってしまうのです。

ただ、便秘症状もPMSも生理開始後にはおさまってくるはず。

生理開始後3日目くらいからは、今度は「卵胞ホルモン」の分泌が盛んになり、新陳代謝も活発になってきます。このホルモンの働きで水分や老廃物の排泄が促されることになり、便秘症状も徐々に改善されていくことでしょう。

心身がデリケートになる「黄体期」には、普段以上に、バランスの良い食事と規則正しい生活を心がけること。それが、便秘回避にもつながるのです。


2007年10月19日

妊娠・出産の影響

「便秘」は、妊娠中に悩まされるトラブルの上位にも挙がってくるものです。

この原因も、「黄体ホルモン」の分泌にあります。とくに妊娠初期は「黄体ホルモン」の分泌が盛んになり、腸の機能が低下して便秘を招きやすくなるのです。

そういうと、まるで「黄体ホルモン」は悪者のようですが、これが分泌されなければ、妊娠の維持は出産はできません。受精卵を子宮の中に着床させ、新しい命をはぐくむために、女性のからだにとっては、とても大切なホルモンといえるのです。

妊娠中・後期に入ると、大きくなった子宮に圧迫された腸が、これまた出産に備えて広がった骨盤の中に落ち込んで、機能低下を招きやすくなります。

加えて、妊娠が進むと、「いきむ」ことに慎重になります。便秘がちでうんちが硬くなりやすい時期なのに、思いきりいきめないため、さらに症状を悪化させてしまうのです。

ただでさえお腹が張る妊娠時の便秘は苦しいもの。でも、この時期に自己判断で市販の便秘薬を服用することは禁物です。

食生活や運動だけでは改善されないくらい頑固な便秘なら、産婦人科でお薬をだしてもらったほうが安心です。赤ちゃんへの影響も心配されるので、お薬はかならず産婦人科の医師に処方してもらうようにしましょう。

また、出産の際は、赤ちゃんが通るために、最大限に骨盤が広がります。もちろん、産後のからだの回復の中で徐々に戻っていくのですが、妊娠中に太りすぎたり、育児に追われて運動不足になっていたりすると、戻りが悪くなることも。

先ほども触れましたが、広がった骨盤は、腸の陥没を招き、便秘の要因となります。産後はリフォーム下着を着用したり、ストレッチをしたりと、骨盤が戻るのを助けてあげるといいですね。

2007年10月21日

弛緩性便秘

「慢性・習慣的」に便秘に悩んでいるというあなたは、「弛緩性(しかんせい)便秘」の可能性が高いでしょう。

弛緩性便秘かどうかを判断するために注目したいのは、「お腹」と「便」。

「弛緩」という言葉が表すとおり、このタイプの便秘の人は腸がだらりと垂れ下がっていて、下腹がぽっこり出ている場合が多くなります。

また、便は水分が少なくて硬く、色は黒っぽくなります。

弛緩性便秘のメカニズムの特徴は、排出されない便が腸全体に溜まってしまうこと。

正常な排便のある人では、未消化の便が大腸の上の部分にあるだけで、中盤以降は空っぽになるはず。でも、弛緩性便秘になると、腸が空っぽにならないのです。

これは、腸の筋力が衰えているため、便を前へ押し出そうとする大腸のぜん動運動が弱くなり、食物が腸内に長く滞留するため。

大腸が水分を吸収してしまうのに、排便まで道のりがスムーズでなく時間がかかるので、カチカチに硬い便がつくられてしまい、便秘となるのです。

弛緩性便秘の主な原因は、運動不足による筋力の衰えや食物繊維の摂取不足が考えられます。高齢者、あるいは虚弱体質やお産回数の多い女性に多く見られるのも特徴です。

ここまでに当てはまる要素のある人は、この便秘に応じた対策をとると良いでしょう。

対策1⇒トイレにゆっくり座る時間をつくる。

出なくても構わないので、まずは「排便」を意識する時間を15分ほど持つこと。

対策2⇒腹式呼吸でストレッチをする。

血行を促進することで、内側から腸の動きを活発化。同時にお腹をねじったり、腸の周辺をマッ サージするなど、外側からの刺激を加えることも。

対策3⇒食事で食物繊維やオリゴ糖をとる。

大腸のぜん動運動を活発化します。


2007年10月23日

直腸性便秘

弛緩性便秘と同じく「慢性・習慣的」で腸に便が滞留してしまうタイプに「直腸性便秘」というのもあります。

直腸とは、大腸のいちばん終わりにある、肛門に近いところ。最後に便が到着して、からだの外に排出されるのを待つ場所です。

通常、便が直腸まで下りてくると便意が起こるのですが、このタイプの便秘の人は直腸の神経が鈍くなっていて、便意のシグナルが脳へ届きません。

したがって、排便されないまま、直腸付近に便が溜まり、これが硬い栓となって、肛門を塞いで便秘となってしまうのです。

では、なぜ、便意のシグナルが脳に届かなくなってしまうのでしょう?

あなたは、朝忙しかったり、トイレに自由に行けない環境の仕事だったりして、「うんちがしたい!」と思っても、我慢していませんか?

もし、そうなら、直腸性便秘になっている可能性が高いといえます。

便意が起こっても、すぐに排便できず、我慢してしまうことを繰り返すと、このタイプの便秘を引き起こしやすくなります。

また、病気や高齢で浣腸に頼らざるを得ない場合もあるかもしれませんが、浣腸のしすぎも、便意のシグナルを鈍らせる要因となるので、注意が必要です。

そのほか、痔を患っている人も、最後のひといきみができず、直腸付近に便を溜め込んでしまいがち。逆にいえば、頑固な便秘が原因で肛門付近が傷つき、痔になる場合もあります。その意味でも、便秘改善が痔の予防にもなるといえるでしょう。

このタイプの便秘も、対策は弛緩性便秘の場合と同じです。生活習慣の改善と、食生活とストレッチ…この3点セットで頑張ってみてくださいね。

2007年10月25日

けいれん性便秘

同じく「慢性・習慣的」な便秘ですが、これまでに紹介した2つと少しタイプが違うのが、「けいれん性便秘」と呼ばれるものです。


・排便時に強い腹痛を伴う
・コロコロとした小さく硬い便が出る
・下痢と便秘を繰り返す

こうした症状がある場合は、「けいれん性便秘」といえます。今、若い女性の間では、このタイプの便秘が増えているようです。それだけ、仕事や家事、育児に忙しくしているということかもしれませんね。

「弛緩性便秘」と「直腸性便秘」が、大腸が鈍感なために起こる便秘だとするなら、この「けいれん性便秘」はむしろ大腸が過敏に働きすぎるために起こるものといえます。

いずれにしても、排便に大きくかかわる自律神経がうまく働かないと便秘になることに変わりはありません。ただ、ストレスが原因の「けいれん性便秘」は、他の2つのタイプの便秘とは改善策が異なることに注意しましょう。

大腸が過敏になり、ピリピリとした緊張状態にある場合、お腹に刺激を与えるようなストレッチや食事は禁物。

イメージとしては、腸をやさしくいたわるような行動を心がけるようにしましょう。

対策1⇒何よりも心がけるのはリラックス。
    
気分を落ち着かせるラベンダーの精油を使ったアロマテラピーや好きな音楽を聴くなどしてみましょう。

対策2⇒気持ちもからだも緩める腹式呼吸。
    
ラクな姿勢で椅子に腰掛けて、あるいは仰向けに寝て、ゆっくりと深い呼吸をすることで自律神経の働きを整えます。

対策3⇒水溶性の食物繊維の摂取。
    
海藻類やこんにゃくなど、腸を刺激しない食物繊維で、便通を整えましょう。

2007年10月27日

急性・一過性の便秘

普段は便秘に悩んだことなどなく、腸の機能に問題のない人でも、さまざまな要因が重なって、一時的な便秘に悩まされることがあります。

「慢性・習慣的な便秘」に対して、このタイプの便秘を「急性・一過性の便秘」と呼びます。原因となっている要素が取り除かれれば、便秘症状も改善するのが特徴です。

では、「急性・一過性の便秘」を引き起こすのは、どのような場合でしょうか?
主に次のような要素が考えられます。

・旅行に出たり、引越しや結婚など、環境・生活スタイルの変化によって身体的ストレスを受けたとき

・外食が続いた、あるいはダイエットによる偏食で、便の成分となる食物繊維の摂取が少ないとき

・激しい運動などで大量の汗をかき、体内の水分量が極端に不足したとき

・ケガや病気などで寝たきりの状態のため、腸の運動機能が低下しているとき(腸には直立することで動き出す働きがあります)

・抗生物質など薬の副作用


こうしてみると、からだが急激な変化にさらされることが、便秘を引き起こしていることがわかるでしょう。それだけ、腸というのは敏感な臓器なんですね。

「急性・一過性」とはいえ、油断は禁物です。なぜなら、便秘状態を長く続けていては、結局は腸に便が長く滞留することになり、大腸のぜん動運動を鈍らせる慢性便秘に転化してしまうことが考えられるからです。

「腸の機能が弱っているな」と感じたら、なぜそうなってしまったのかを見極めて、早めの対策を講じることが大切といえるでしょう。

2007年10月29日

にきび・吹き出物・肌荒れ

「最近、肌の調子が悪いな」

そう感じているあなた。実は、その原因は便秘にあるのかもしれません。

便秘になると、腸の中で、便が“化学変化”を起こすことを、知っていますか?

長時間、腸内に便が溜まると、便の腐敗が始まり、メタンガスを発生します。メタンガス自体は「おなら」にも含まれるものですが、問題は一緒に作られる硫化水素という毒素。
硫化水素は、ごみ処理場や工業廃水処理場などに発生している有害な毒ガスの一つです。この濃度が高い場所にいって呼吸すると、人は失神したり痙攣などを起こして死に至ったりもします。

便秘の腸とは、汚いばかりでなく、こんなにも怖ろしく有害な場所になっていることを肝に銘じておきましょう。

そして、もっと怖いことに、この有害物質は、本来なら栄養素を吸収するための腸壁から体内に取り込まれ、血液に乗って全身に運ばれてしまいます。

この有害物質は、からだのあらゆる場所で悪さを働くのですが、それが皮膚から排泄されると、皮脂腺や毛穴を詰まらせ、ニキビや吹き出物となって現れるのです。

とくに、汗をかきやすい季節だったり、洗顔がおざなりで、化粧品の残留物が毛穴に残っていたりすると、てきめんに肌トラブルを招いてしまうと言えるでしょう。

いくら高い化粧品を使っても効果が感じられないのは、実は便秘が原因ということも考えられます。

まずはからだの内側の健康を気遣ってみることが、外見のキレイを実現する近道といえそうです。

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